グルテンとは

グルテンとはグルテニンとグリアジンから構成されるタンパク質で大麦や小麦などに含まれます。主な食品だとパン、パスタ、うどん、ピザなどがあります。通常の麦芽ビールも大麦と小麦を使用するので、当然グルテンが含まれています。

グルテンの悪い点は、セリアック病や小麦アレルギー、グルテン不耐症などの症状を持つ人がグルテンを含む食品を摂取すると著しく体調を崩してしまうことです(下表)。

これらに対応するために誕生したのがグルテンフリー食品です。身近な例としては米粉パンやライスヌードルなどがあり、海外ではグルテンフリービールも一般的に発売されています。

しかし、日本国内ではまだグルテンフリービールの事例が少なく、ほぼ海外から輸入しているのが現状です。

セリアック病小麦、大麦、ライ麦などのグルテンを含む穀物に対する免疫反応性の自己免疫疾患
小麦アレルギー小麦に含まれるタンパク質に対する免疫反応が引き起こされるアレルギー
グルテン不耐症セリアック病や小麦アレルギーではない人々が、グルテンによって引き起こされる身体的な症状や不快感を経験する状態
表:各症状の詳細(参照 神戸女子大学名誉教授 瀬口正晴の記事)

グルテンフリービール

グルテンフリービールの製造方法は大きく2種類あります。

①グルテンを含まない原料で作る方法
②通常の麦芽ビールを処理してグルテンを基準の20ppm以下にする方法

2020年以降は、アメリカ食品医薬品局(FDA)がグルテンフリーの表示ルールを厳格化したことで、①の製造方法のみがグルテンフリーの表示ができるようになり、グルテンフリービールは3つのカテゴリーに分類されます。

A:Dedicated Gluten Free
グルテン非含有の原料で製造し、グルテンの混入リスクがないビール

B:Gluten Free
グルテン非含有の原料で製造するが、麦芽ビールと施設を共用しているビール

C:Gluten Reduced
 麦芽で製造された後、処理してグルテン含有量を基準値以下にしたビール。微量のグルテンが含まれているのでグルテンに敏感な人には推奨できない。

表示ルールが厳格化された理由としては処理したグルテン量を正確に分析することが困難であり、たとえ分析値が20ppm以下でもグルテンがそれ以上含まれている可能性があるからです。
以前②で製造されていたグルテンフリービールは、現在Gluten Reducedという表記に変わりました。
ただし、日本にはグルテンフリービールに関する規則はないので、②で製造されたビールもグルテンフリーとして輸入されて国内で販売されています。

100%グルテンフリーとは?

100%グルテンフリーとはFDAのカテゴリーのDedicated Gluten Freeに当たります。具体的に説明すると、下記の3つを遵守している醸造所が製造するビールが100%グルテンフリービールになります。

・非グルテン含有原料のみを使用
・施設、設備も共有しない
・混入リスク材料不使用

混入リスク材料とは、本来はグルテンを含まないが製造過程でグルテンの混入リスクがある材料です。例えば、オーツ麦はグルテンを含まないのでグルテンフリービールの原料として使用されますが、大麦や小麦畑と隣り合わせで栽培されることがあるため、収穫中に混入する可能性があります。
また、ビールの酵母も麦汁で培養されたものは、麦汁由来のグルテンを含んでいるので使用できません。

RICE HACK BREWERYでは上記3つを徹底しており、安心・安全な100%グルテンフリークラフトビールを製造しております。

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